ロボット

私はロボット。

ロボット開発において奇跡的とも言える人工知能を持ってこの世に生まれたの。

何もかも正確に、理想的な数字を出す事ができるから、大抵の人間を操作する事ができるわ。

それでも私の博士は未完成だと言って研究を辞めないの。

どうして?

私の頭の中には大量の人間の統計データが組み込まれているから、人間の本能や心理に対して全て適切な対応をする事ができるの。

さらに、新しい人間が生まれたらそのデータも常に追加されて、誤った統計データもすぐに訂正しているわ。

全てが手に入ったのよ。

そんな最高の私の何が足りないの?

博士はひたすらに最後の研究をしていた。

100年後、ロボットは一人だった。

あの人が命を捧げても作りきれなかった最後のプログラムは何だったのだろうか。

何十年何百年も考えた。

ロボットは遂に苦しくて涙を流した。

ああ、これのことなのかな。

心というプログラムは、自分の中にしか無いから。

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