苦痛とは実態を伴う痛みである。
苦悩とは実態を伴わない痛みである。
両者は人間の感じることのできる痛みに代わりないが、おそらく苦悩するのは人間だけだ。
「足を怪我した。痛い。このまま足に後遺症がのこるかもしれない。怖い」
上の文から、苦痛から苦悩に変わったことが分かる。
苦痛は避けられない。苦悩は、考えなければ、実はない。
端的に言えば、人間をやめれば苦悩はない。
金がなくても、誰かが死んでも、苦悩しなければほとんどの痛みから解消される。
しかし、苦悩こそ人間性をうむのではないかと思う。
人間性はその人の生み出すものの形を作る。色をつける。
適度に苦悩しつつも、楽しく生きるために苦悩を捨てて、生きたいと思う。